Zs方式ナノファイバーとは

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Zs方式(ゼタスピニング方式)は、ナノファイバーの従来生産方式であるESD方式(エレクトロスピニング方式)に比べて、大量かつ低コスト、そして安全生産を実現しました。
世界中のあらゆる分野に応用でき、ナノファイバー市場のビジネス化を先導し、産業経済や地球環境に重要な役割を果たします。

2015年8月には、ACS(American Chemical Society)にて谷岡東工大名誉教授がZs方式(Zetta Spinning方式)を発表してBest Presentation Award を受賞し、I&ECに論文番号と共に掲載されることで、世界にZs方式(Zetta Spinning方式)が認知されました。

このZs方式(Zetta Spinning方式)には、溶媒方式と溶融方式があります。

 

従来生産方式であるESD方式(エレクトロスピニング方式)から、大幅に改善した5つの特徴をご紹介させて頂きます。

  1. 繊維構造が100ナノ以下を実現(溶媒方式)
  2. 3次元構造(溶融・溶媒方式)
  3. 従来方式よりも安全な生産技術(溶融・溶媒方式)
  4. 生産コストを大幅に圧縮(溶融・溶媒方式)
  5. 安価な原材料で生産可能(溶融・溶媒方式)

繊維構造が100ナノ以下を実現(溶媒方式)

繊維径が100nm(ナノメートル)以下を実現しました。
これは、超微粒子のウイルスやPM0.1(※)、放射性微粒子をも遮断できます。
※大気中の微小粒子状物質(PM2.5)でも特に細かい、直径0.1マイクロメートル(1万分の1ミリ)以下の超微粒子。粒径が髪の毛の800分の1程度と極めて小さいため、重さはわずかでも個数では大きな比率を占める。

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-Zs式ナノファイバー拡大画面-

■メリット

  1. PM2.5からPM0.1まで超微粒子を遮断。紫外線遮断。抗菌性(細かいほど細菌が死滅)
  2. 医療から産業活用・環境対策まで幅広い分野での応用が可能。

■応用例

  1. 医療用マスク・一般用マスク
  2. 防護服(放射性微粒子を遮断)
  3. フィルター
  4. アパレル(高い断熱性)

3次元構造(溶融・溶媒方式)

超比表面積効果で、同じ重さの毛髪(50μm程度)と比べて1000倍以上の表面積を持ち、気体・液体・固体の吸着性が従来品よりも格段に優れています。
入着・吸音・断熱などあらゆる面で優れた製品素材となります。

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■メリット

  1. 同じ表面積で、従来品の数百倍以上の吸着・吸水性をもつ
  2. 断熱・吸音性にも優れる

■応用例

  1. 医療用マスク・一般用マスク
  2. 断熱・撥水性をもった服(ダウン)や羽毛布団
  3. 吸着剤(自重の56倍もの油を吸収)
  4. 船舶(バラスト水処理)

従来方式よりも安全な生産技術(溶融・溶媒方式)

Zs方式が登場するまで、工業的規模でナノファイバーを製造する唯一の方法は、ナノファイバーを製造するためのソースとしてのポリマー溶液と高電圧を使用するエレクトロスピニング方式でした。

Zs方式は、高電圧を利用するESD方式とは違い、高速高圧エアーを利用した全く新しい技術です。

高電圧を使用しない為、安全性が高く安定した大量生産が可能です。

生産コストを大幅に圧縮

ナノファイバーの従来製造は、原材料のポリマー溶液を噴射するノズルと、ナノファイバー繊維を回収する装置の間に高電圧をかける方法でした。

この方法は、同極の電荷が反発する作用でポリマーが伸び、ナノメートル単位のナノファイバーが出来上がります。

しかしながら、噴射ノズルと回収装置の間で、静電気による電界干渉が発生し、大量生産しにくいという課題がありました。

高橋氏が開発したZs方式は、大量の風圧をかけることで、この電界干渉を抑えるだけでなく、防爆対応もできる製造方法です。
Zs方式は、前述のとおり安全かつ安定した生産方法で、ナノファイバーの大量生産が可能です。従来品に比べ1時間あたりの生成量は約6倍以上。製品化(ビジネス化)に最も適しています。

■低コストの理由

  1. 高速高圧エアーのみを使用
  2. 高速高圧エアーのみを使用するので、装置の生産が容易
  3. 装置のメンテナンスも最低限
  4. 温度や湿度による放電の影響をうけない。そのため、装置以外の設備投資がほぼ不要。
  5. 火元がないため、爆発の危険性がなく、安全対策コストも最小限に抑えられる。

安価な原材料で生産可能(溶融・溶媒方式)

PP・PE・PETといった汎用的なプラスチック樹脂を原材料としてナノファイバーが生産可能。
PETボトルの再生品も利用できるため、原材料コストが抑えることができます。

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■PP・PETナノファイバーのメリット

  1. 圧倒的な生産量(1本ノズル1kg/h)
  2. 機動性に優れる(場所を変えて生産)
  3. 吸収量・吸着保持に優れている
  4. 吸着速度が速い
  5. 安価・安全性(引火しない)

■応用例

  1. 海面上の漏洩オイルの回収
  2. 羽毛布団、ダウンジャケットの綿